水星note tour 2018 (秋) 後記

水星note Tour 2018 秋

9月21日~10月19日

【ツアー後記】

出発前は、自分の中では悲壮感が漂っており…もしかしたら完走出来ないのでは無いか、出来たとしても二度とステージに立てないのじゃ無いか?と戦々恐々としていた。


実は半年ほど前から左肩に異常があり、日に何度も激痛でうずくまっていた。夏のツアー後に、滅多な事では病院に行かない僕もさすがにこれはマズイと診察を受けた。レントゲン検査によると肩甲下筋という場所を痛めており、ドクターは完治は無いだろうと云う。


ヒアルロン酸注射を打ってもらったら少し楽になったが、この効力は1週間しか無い。旅先で病院を探して打ち続けると云う手もあるが、ミリ単位にピンポイントで打たなければ効果が無いらしい…地方で都合良く上手な医者に巡り会えるとも思えないので、注射は諦めた。その代わり腕と身体を固定するべくマフラーのように長いタオルを用意していた。


そのような理由もあり出発前には、過去に「また楽しみにしています」と言ってくれた方にはツアーの旨、メッセージをしていたが、様々な理由で「ごめんなさい」を聞く(見る)事になった。出発一週間前の24カ所からの大量の「ごめんなさい」また、スルーはマジで堪えた。セットリストに普段めったに歌わない古い曲『背信』を加えてしまった。


ところが、予約のさっぱり入らなかった初日の東京はフタを開けてみると満席御礼となり、不思議な体験をする。


僕はオカルトや根拠の無い話が嫌いだ。星占いなど信じたことも無く、眉唾モノの民間療法やカルト宗教など常に疑ってかかっている。しかし…


東京でのステージ上で、オーディエンスからのパワーをモロに感じる事となった。自己暗示とか、脳内アドレナリン放出とか…そういった類いかも知れないが…那須でのリハーサル時に感じていた痛みが、スゥーっと癒されているのを感じたんだ。母親が子供のお腹に手を当てて「痛いの痛いの飛んでけー」とお手当してもらうような温かい感触を心に受けた。


続いて2日目の埼玉ではバンドの一丸となったステージを経験して更に明るい気持ちになった。その後も各地でお客様や店主、スタッフから『お手当』を連日受け続けた。


いつしか、肩の痛みも薄らいでセットリストから『背信』も外れた。連日200km近く運転し、90分から120分のステージをこなし、アフターには連夜呑んだくれ睡眠時間など毎日4時間程度だったが、日に日に元気になる。ある場所ではガンで厳しい状況の人と呑んでお互いに元気になったりした。


…何なんだろう?逆に冷たい人の心やネガティブな話に触れてしまったら一気に具合が悪くなる。


『気のやり取り』みたいなものが、30日間続き、最終日にはもうすっかり調子に乗ってしまいステージ上で喋りすぎていた。


現在まだ来年のスケジュールは真っ白のままだけど、きっとあなたの街にも行く事になると思う。待っていてもらえたらこんなに嬉しい事は無いです。各地で『水星note』そして新曲『半世紀』など、楽曲について皆さんが話題にしてくれた。この手応えは、いままでそうそう無かった事。音楽人生続けても良いのかな…と旅の心地よい疲れの中で感じています。


ちーくんよ、悪いがこの海苔はやらんぞ(笑)旅の戦利品。

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金沢〜富山

日本海を左手に見ながら、新潟県に向かっています。金沢JealousGuyでは最高の音響で、お客さん少ないながらもコンサートが出来ました。この我慢比べに付き合ってくれるマスター中井さんには頭が上がらない。そして、金沢の母カヨちゃんの超美味な賄いのおもてなし!新しい出会いもあり、また遠路遥々サプライズで来てくれたお客様には感謝してもしきれない。皆んなから「必ずまた!」と言ってもらえた幸せに甘えてばかりじゃいけない…。

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そして念願だった噂の回転寿司に初めて行ってみた。あまりの美味さにこちらが喜びの舞で回転するわ!しかも『回転寿司』ですからね、びっくりするほど安い!金沢の人が地元ラブなの当たり前だな。写真は白エビの唐揚げ。激ウマ!

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翌日の富山も大好きなお店。看板猫マルちゃんも通うRock Bar Wild Sideだ。マスターとママはいつだって最高の優しさと笑顔で迎えてくれる。日本海側の各県は集客面で苦戦しているけど、絶対にご恩返ししなくちゃいけない。それは僕自身が動員力を付けて、地元のお客さんを引っ張り、僕のライブが無い時でもマルちゃんのように通ってくれる事だ。

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その為に全力で演奏するのは当たり前、良い曲を作るのは当たり前なんだ。熱いアンコール、そしてマスター&ママの共同作業で僕の曲のエンディングからデビッドボウイを掛けてくれた。最高の演出だった!更に別れ際には直筆のお手紙も渡してくれ、僕の莫大な荷物を宿まで運んでくれるという…涙なしではいられない感激を受けた。

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しんやさん、しのぶさん、マルちゃん、浅田くん、ヒロキさん、トッシー…行って来ます!そしてまた必ず帰って来ます。

 

才能の蕾を刺激したい

四国の三日間を有意義に終えて岡山へ。旅人は体力も使うが、日々様々な価値観を持つ人にも会ったりお世話になるので、気も使う。


僕の場合は単なる旅行では無く、サラリーマンの出張とも違う。自分自身が商品の行商人みたいなものだ。そしてまさに行商人レベルの莫大な荷物を抱えて移動するので、色々と問題も起きる。昼間から荷物の事で痛恨の一撃を受けてヤケ酒を飲みたくなったが…


走行も3,000kmを超え、縁石で擦るなどして車も傷だらけになって来た。忘れ物や壊れ物も多い…喉も万全と言えば嘘になる。


そんな時に共演者の一人が書いたこんな絵を見せられたんじゃ…泣きそうになるだろ。

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本人は売るつもりは無かったらしいが、絵本を売ってもらった。『ネズクマ』と言う岡山在住の若いアーティストだ。そのうち多くの人に知られる存在になるだろう。


本物に出会った時、僕は客観的な意見をズバズバ言う。嫌われるリスクより、本人が気付いていない才能の蕾を刺激する事で花が咲いて欲しいと願う。ただおせっかいは最悪なので、気を付けたいと思う。僕自身、他人からああしろこうしろと言われる事を一番嫌う。


半年ぶりのテラ元春さんは音が優しくなっていたし、ハラソウ君は数々のボランティア活動を経て逞しくなっていた。そして、変わらないのはORiON店主のノリさん。素敵な音楽空間を守り続けている。打ち上げ時には更に新しい出会いも有り、意味の有る日となった。

 

 

 

すだちに溺れた夜

徳島の商店街、八百屋さんの奥の階段を上がると秘境デラシネがある。1年ぶりに辿り着いたが大好きな店長、青さんは変わらず迎えてくれた。いつもより入念にリハーサルをして、恒例の楽屋代わりの居酒屋へ(笑)


本番前に喉を休めたいところだったが、旅の滑った転んだの話を聞いてもらい…すでに打ち上げ状態(笑)青さんは元々、物書きの方で『Yossey演奏旅行記』を書きたいと言う。ネタ集めとこうかね。


ライブは大盛況!…とまではいかなかったが、少しのアルコールなら緊張も緩んでリラックス出来るからむしろ冷静に演奏出来る。いつも来てくれる方が、今までの中で最高の出来だった!と言ってくれた。


青さん、キミちゃん、また皆んなに必ず会いに来ます。そしてまだ見ぬ誰も知らないお客さんにこの秘境のドアを開けさせたい。


そんな事を考えながらすだちに溺れた夜となった。

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高松RUFF HOUSE

 ちょうどあれは新曲『半世紀』のレコーディングの日だった。見知らぬ人から1通のメッセージが届いたのは。香川県は高松のライブハウスのマスターだった。何かのきっかけで、僕のライブの映像を見たという。すぐにネットで検索したら実在していて、メジャー処も良く出演しているお店だ。


数回のメッセージやりとりの僅か30分ほどで今回の出演が決定した。そしてイカしたフライヤーもあっという間に作って頂く。

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僕は音楽活動を生活の糧としているので、収入の見込めないライブ出演は基本的にしない。香川県にはFacebookで繋がっているまだお会いした事の無い方がひとりいるだけ。


これが何を意味するかと云えば…


ギャラはほとんど無い可能性が大だという事。通常、出演者のギャラはチャージバックという歩合方式で支払われる。割合はお店によりけりだが、当然チケット代の100%を超える事は無い。


ではなぜ、瀬戸大橋の通行手形を切ってまで、赤字の確定的な場所に出向くのか?ずばり『人』だ。僕の事に興味を持ち、ブログの端々まで読んでくれているマスターに会いたいに決まっているじゃないか?


…想像に反して店主は男性だった(笑)あんなに細やかなセンスのフライヤーを作るなんてきっと女性店主だと思い込んでいた(笑)文字だけのやり取りの落とし穴(笑)


無事にFacebook繋がりの方も来てくれて初対面、嬉しかったな〜。初めての高松のお客様。共演には大阪から酒井ヒロキさん、静岡からスギタヒロキさん。全員県外のツアーミュージシャンとなった。お二方のレベルも高く、お客さんはお得なライブを体感出来たと思う。


マスターは「今回の高松はスタートでは無い、Yosseyにとってスタート前の準備運動の段階だ」と言ってくれた。そんな言葉を聞けただけでも来た価値は有る。有意義な日となった。

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